映画の感想とかの備忘録として

ツイッターでおさまらなくなった感想の記録 ネタバレを多分に含みます

へんしんっ!

「へんしんっ!」を鑑賞。

オープン上映なので、ガイドはデバイスなどではなく、字幕はスクリーンに、音声ガイドはスピーカーから流れてくる。ある意味、デバイスでのガイドって、捉え方によっては、しょうがい者へのサポートが健常者の「普通の鑑賞」の妨げにならないようになっているのかなと思ったり。つまりけっこう最初こそ騒がしいと思った笑 もちろんすぐにどうでも良くなった。

予告を見て、私(健常者)と、しょうがい者(目が見えない、耳が聞こえない)とのコミュニケーションしかなぜか想像したことがなかったけど、異なるしょうがいを持つ人同士のコミュニケーションを探る場面にはっとして絶対観に行こうと思っていた。

監督自身が主役でもあるドキュメンタリーで、それなのに石田氏は全編においてすごく積極的って感じでもなく、言葉も少ない印象。受け身だと指摘されたことがある、との言葉に納得。

会話のスピードに思考ではなく喋るという動作で遅れてしまうのかな、そうすると他者が代弁しがちな、そこに思いやりがあるとて一方的なコミュニケーションになるのかな〜、とか、人の目線の動きとかに距離が刻まれてる感じがした。

サポートする側が、「しょうがい者」というくくりで考えてない、みたいなことを言ってたと思う。私もそうありたいしそう思い込んでいるけど、今までの生活や教育の中で、あまりにも意識させられてきたから、やっぱりその意識は消えないと思う。自分の気持ち?ポリシー?と、実際の自分の行動(車椅子やしょうがい者を見つけると、色んな理由で距離を取ってしまう)の乖離がずっと気持ち悪かったんだが、この映画観てるうちにふっと胸に落ちた。

私はきっと葛藤してるんだな〜と気づけた。

石田監督が能動的に、コミュニケーションの手がかりを探っていくのかと思いきや、石田監督自身が意外とけっこう消極的?なのか、インタビューした人々が石田監督を引っ張り上げていくような物語になっていた。

もちろん周囲に影響を与えていくが、石田監督自身が変身していくドキュメンタリーになっていて面白いと思った。

わたしの好きな映画も、音楽も、視覚や聴覚に依存した趣味だから、ときどき不安になるけど、そうか身体は生きていれば誰しもが持っているよな、、と思った。

身体表現にすごく興味がわいた。